
国や地域など育ち方によって倫理観や価値観は大きく変わってきます。
人それぞれ価値観が違うことは日本人同士でもあることですが、国が異なると違いが歴然とするものです。
国際結婚をする際は、なるべく多くの時間を一緒に過ごすことが望ましく、パートナーの国民性を理解する必要があります。
日本は世界の中でも時間にシビアな国だと言われています。
特に日本人が重視するのは待ち合わせや勤務を始めるスタート時間です。
遅刻に対して厳しい意識を持ち、仕事では1分でも遅れれば遅刻扱いで厳しく指導されます。
面接や商談など重要なシーンでは、早く到着することを避けて5~10分くらい前の到着に時間調整するのが一般的なマナーです。
一方で人に迷惑をかけたくない意識が強く、本心は嫌と思っていても仕事で残業を求められれば応じてしまいます。
外国人の場合は国によって時間感覚が大きく異なり、遅刻が当たり前のことがあれば、待ち合わせ時間よりも数時間前に来てしまうケースもあります。
悪い表現をすれば日本よりも時間にルーズなケースが多いので注意しましょう。
日本人は世界の中でもお金に堅実で貯金を好む傾向が強いです。
海外では貯金だけではなく、今を楽しく生きることを重視するケースがあります。
恋人の時はお金にうるさくなくて恋人へ投資してくれる所に魅力を感じていても、結婚して生計を一緒にすると大きな障害になることがあるので注意しましょう。
結婚して間もない夫婦が将来に向けてお金を貯めようとする最大の理由が子供の養育費です。
日本は学歴社会で、塾に高額投資する傾向が強くなっています。
同じ学歴社会のアメリカは塾ではなく学校だけの勉強に依存していて、一流大学へ通わせるためには一流の私立高校へ通わせないといけません。
韓国では日本以上に学歴を重視する傾向が強く、塾や学費への投資は日本以上だと言われています。
日本に比べて学歴が重視されない国は、塾や学費へお金をかける価値観を持っていないケースが多いです。
日本で中学校から塾に入れることが浸透しているのは、学力向上だけではなく不良グループに入れたくない思惑があります。
塾に通わない子供達同士で仲良くなることが多く、結果的に友達の影響で悪い方向に育ってしまうことが珍しくありません。
もし国際結婚して日本で育てるのであれば、日本の文化と養育費の話を事前にしっかりしておきましょう。
海外で生活する場合は、その国の文化と傾向を理解しておくことが大切です。
お国柄による倫理観や価値観の違いが生じるのは仕方のないことです。
根本から変えることができないので、相手のお国柄を理解する努力をしてください。
ひとつの例として、日本以外のアジア人は人前で大きな声を出して話をする傾向があります。
日本在住で日本語を話せるアジア人は、日本語だと穏やかに話をするけど、母国語だと大きな声&強めの口調で会話をする姿にギャップを感じた方はいませんか?
これは、小さな声で会話をするのは誰かの悪口を言っていると誤解されることを嫌い、あえて周囲の人にも聞こえるようなトーンで話をしているからです。
そして、日本語での会話になるとトーンを下げているのは、日本の文化に従っていることが関係しています。
友達や客・店員との関係では気にならないことでも、国際結婚して家族になれば声のトーンなど小さなことで相手が不満を募らせていく恐れがあります。
日本人から見てネガティブに思う言動や価値観を持っている場合は、その理由を尋ねて明確にしておきましょう。
相手のお国柄を理解し、お互いに根本から変わるのではなく相手が嫌がる言動を控えたり配慮したりしていくことが大切です。